誰にとっても 君は太陽のような存在だから
もしくは夜道照らす月のような
一緒に落涙してくれる空気のような
僕にはとてもじゃないけど近づけない
この気持ちは 新鮮だけど懐かしいから
もしくは4000年前なのか
それとも60日前かもしれない
あまりに眩しすぎて怖いぐらいに
空を見上げるとあまりに 自分が小さくて
青が目に沁みるから あまり好きじゃない
視線を落として見えるのもなんて
この灰色の世界 砂漠の砂だけ
ずっとそれが続くと思っていたし
残された道はそこしかなかった
足を止めても振り返る気にも
戻る気にも 声を上げる気もなかった
だけどある時から 僕のつま先を照らす
小さな星に出会った
「どうして降りてきてしまったの?」
「あそこにいれば自由だったのに」
星は答えた
「なくしたものを探しにきました」
「自由」だなんて 目の前の道しか見てない
視界の狭いヤツの望む空想の世界なんだ
だから決して自由なんかじゃなかった
胸を打つ様な星の歌は一瞬にして僕の心臓を奪い去った
その証拠に 灰色の世界は
涙で滲んでプリズムになった
小さな緑の光が照らす道は
決して一本ではなかったから
それに平坦でもなかったから
きっと差し出されたら手を繋いでしまう
君の小さな手を強く握ってしまう
その拍子に君を壊してしまわないよう
今はただ迷いながらも一緒に歩く
自由に縛られるのをやめたんだ
互いに望んでいることだったと知って
灰色の世界で失ったものを
灰色の砂を踏みしめながら
一緒に探していけたなら
それが何よりの 幸せと気づいた
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